- 今時のジャズ6枚 -

最近またジャズ聴こうかと思うんだけど、何を聴いたらいいのかさっぱり分からなくて!
という方が結構いますよね。そんなあなたに、お薦めのアルバム紹介します。


アンディ・スニッツァー.ts
ーアルフィーのテーマー

ブラッド・メルドー.p
ープレイシズ

 ポップス系サックスプレイヤーとしての仕事が主だったらしいが、前作「シュガー」そして今回の作品とジャズプレイヤーとしても実力を発揮したアルバムになっている。アルバムタイトルの「アルフィー」の他にも「テナーマッドネス」「ドリーム」「ソフトリー」など選曲も魅力だが、演奏も独特の音色と味のある語り口で肩のこらない親しみやすい内容だ。トランペットのライアン・カイザーとの双頭バンド「The Quintet/JORDU」でもいいプレイを披露している。
 リスナーからはもちろんプレイヤーからも大いに注目されている人気ピアニスト。左手右手自由自在なテクニックはもちろん、変拍子もフリーなスタイルも難しさも違和感もなく聴かせてくれる。ライブのビデオで見たこのトリオの演奏は、組んずほぐれつのアタマ全然わかんな〜い!みたいな展開である。しかし情緒的でいてダイナミックなフレーズ、映像を感じさせるようなアートな展開は聴く人の耳を留めておく強い魅力を持ったピアニストである。

ティル・ブレナー.tp
ーチャッティン・ウィズ・チェットー


ジェシ・ヴァン・ルーラー.g
ーヨーロピアン・クインテットー
 ジャケットからしておしゃれな雰囲気である。内容も一聴すればお分かりのようにカフェバーで流れていても何の違和感もないサウンドである。それでいて何度も聴き返してしまう。チェット・ベイカーのCTIアルバム「She Was Too Good To Me」の現代版のようにも聴こえる。しかしアルバムは随所に工夫を凝らした見事なトータルサウンドで、新しいジャズの可能性を感じさせる傑作だと思う。私の担当するFMラジオ番組「IN A JAZZ」のテーマソングとしても使わせていただいてます。  最近のギターは人材豊富。若手からベテランまで大活躍で魅力的なアルバムもたくさんある。そんななかでも注目の筆頭はジェシ・ヴァン・ルーラー。貴公子と呼ばれるルックスもそうだが繊細でガラスのようなプレイも魅力の一つだ。アコースティックなサウンドに根ざした艶のあるプレイは好感が持てる。ヨーロピアン・ジャズ・トリオにゲストで入った「哀愁のヨーロッパ」などもヒットしてジャズ研の学生にも人気のギターリストだ。

フランク・アヴィタビレ.p
ーボディ・アンド・ソウル


ロザリオ・ジュリアーニ.ss.as
ーホームー

 亡きペトルチアーニの後継者として注目のフランス人ピアニストである。1998年にデビュー、第2作の「ライト・タイム」は彼の魅力を余すことなく伝えた作品となりましたが、ちょうどペトルチアーニが亡くなるという不幸の余韻があっただけに一層ピアノファンの注目を浴びることになりました。繊細で力強いタッチと美しいフレーズは、まさにペトルチアーニやビル・エバンスを彷彿させる演奏。アップテンポでもバラードでも激しく心を揺さぶるドラマチックなプレイは、あなたの期待を裏切らないと思いますよ。

 見るからにイタリアンである。男らしくたくましい面構えのジャケットは、アルバムの内容も表している。キャノンボールを思わせるようなファンキーな音色と骨太な響き。聴く者を大いに興奮させる熱い血を感じるアルトサックス・プレイヤーである。こんな人を目の前で聴けたら最高に燃えちゃうだろうなと思う。思わずたくましい胸の中に飛び込んじゃいたいという、あっちの趣味に行ってしまいそうな危険も感じさせる。そんな男臭さを持ったロザリオちゃんである。